かたつむりの会 - 産地学習会

かたつむりの会では、毎年夏に神石高原町や東城町など生産地で田畑の見学と交流会を兼ねた学習会をおこなっています。農作物が育っている現場でいろんな生命に触れ、親睦を兼ねた学習会では食の安心・安全についての知識を共有したり実際に感じている問題点を話し合ったりします。

2017年産地学習会

2017年6月18日(日)
 消費者9名(子供2名含む)、生産者14名(子供3名含む)、講師2名、計25名が参加。午前中は田辺さんの畑と伊勢村さんのハウスを見学しました。今回のテーマは虫。畑にどんな虫が住んでいるのか、どの虫が作物にどんな影響を与えるのか。お昼は生産者の皆さんがつくってくれた美味しい食事。その後学習会を行いました。

2017田辺さんの畑へ
畑の中へ入って行って、虫を探します。モンシロチョウやアブなどが飛び回り、アマガエルなどもいましたが、他にはどんな虫たちがいるのでしょうか・・・?
2017ハスモンヨトウ
ヨトウムシの一種で、ハスモンヨトウ。コマツナの株元にいました。作物にとって害虫となりますが、有機農業では農薬を使わずどのように対策するか考えます。
2017キスジノミハムシ
コマツナの葉についたキスジノミハムシ。体長3mmほど。幼虫は作物の根、成虫は葉を食べてしまうようです。食べ物を横取りされると、小さな虫でも無視できなくなります。
2017ヒラタアブ
コマツナの葉に停まっているヒラタアブ。成虫は花の蜜を吸いますが、幼虫はアブラムシを食べるので、作物を育てている人からは益虫とされます。
2017ヒラタアブのサナギ
ネギについたヒラタアブのサナギ。見た目はおいしそうではないので収穫後にあったら取り除いてしまいますが、ホントはいいやつなのです。
昼食
ヒラタアブの幼虫(上の細い虫)とアブラムシ(下の黒い虫)。見た目はウネウネして気持ち悪いかもしれませんが、この子がアブラムシを食べてくれています。
ヤマボウシとカミキリムシ
ヤマボウシに停まっているカミキリムシの一種。幼虫が木の幹を食べてしまいますが、このヤマボウシは自生しているので特に害虫扱いはされていないようです。
昼食
この日の昼食。真心の込もった品々です。おなじみの猪肉は肉じゃがや角煮で出されましたが、野生の動物の肉とは思えない柔らかさ。ありがたくいただきました。
勉強会
午後からはプロジェクタの画面を見ながら勉強会。「害虫」と呼ばれる虫にとっての「天敵」を増やすことによる防除についてお話いただきました。

今年の勉強会は少しテクニカルな内容。田畑での「生物多様性」について考えることがテーマで、講師の先生からは害虫にとっての天敵が住みやすい環境を作ることについてお話いただきました。特に「土着天敵」というのが重要で、もともとその場所に住み着いている虫で農業に有用な虫が増えるよう特定の植物(天敵温存植物)を植える事例など。
自然界は様々な植物や生物の微妙なバランスで成り立っていて、有機農業はそのバランスを少し人間の都合のよいほうに傾ける努力をすることで恩恵を得る営みなのだと思います。あまり人間の都合に寄りすぎるとかえって恩恵が得られなくなったりもするので、自然環境には常に配慮しながら生きていきたいですね。


2016年 産地学習会
2015年 産地学習会